GV-USB2→OBSで低遅延表示しよう【配信初心者おじさんのメモ】

追記:2019/01/13
「デインタレースはSD画像(S端子等)のみ。HD映像を取り込んだ場合はOFFにする。」の注意を追加
追記:2019/01/08
・映像キャプチャデバイスの音が聞こえない場合の対処法を追加
・30FPSで(昔よくあった)点滅をするゲームを綺麗に表示する方法を追加

遅延関連:基礎知識

Windowsの基本として

  • WindowsXP/7以降のAEROではグラボの機能を使っている
  • グラボの設定で遅延3フレームが初期設定になっている


■キャプチャボードの基本として

  • インターレース解除や安定のためにバッファリングしている(初期設定)
  • 同じ理由から初期設定では最大fpsになっていない

1.Windows側の遅延を最小にする

NVIDIAGeforceを使用していることを前提にします。
(他のグラボの設定方法はしりません。)

デスクトップを右クリック→「NVIDIAコントロールパネル」
「3D設定の管理」→「グローバル設定」の設定をします。

レンダリング前最大フレーム数」を初期設定の3から1へ。

「トリプルバッファリング」は「オフ」
であることを確認。(初期設定でオフ)

「垂直同期」は「オフ」
が望ましい。
(「3Dアプリケーション設定を使用する」でも良いがもしかすると勝手に垂直同期がONになって遅れる可能性がある)



レンダリング前最大フレーム数」は(滑らかな表示のためだかなんだか知りませんが)初期設定で3フレームバッファしてからレンダリングするような設定になっています。
つまり3フレーム遅れます。
(ゲーム機などに比べると2フレーム遅れ)

他に、トリプルバッファリングなどを使うとその分表示が遅れますので、そちらがONになっていたらOFFにします。

また垂直同期も、描画準備ができてから垂直同期がくるまで描画にウェイトがかかって遅れますので、基本的にオフのほうが遅延は減ります。

2.キャプチャ→OBS側の遅延を最小にする

GV-USB2では最大59.94fpsで高速表示モードが使えます。

基本方針

キャプチャボード側でインターレース解除をさせると遅れるので、それを無効にします。

(GV-USB2付属のLightCaptureでも映像フォーマットのインターレース解除をOFFにすると60fpsで最速低遅延表示になるかと思います。)

OBSでの設定

今回はOBSからの使い方について説明します。

まず、ソースの追加で「映像キャプチャデバイスの追加」というのを使っていると思います。
この「映像キャプチャデバイス」ソースの設定で、59.94fps+高速表示設定にすることができます。

■「映像キャプチャデバイス」の追加かプロパティの表示で出てくる画面

YUV色空間、色範囲は任意でどうぞ。
FPS」は「最高FPS」か「59.94」
「バッファリング」は「無効」
これで、OBS側では最速設定。

次にこの画面の「映像を構成」をクリックして、キャプチャデバイス側の設定をします。

「VID DEINTERLACE METHOD」は「HIGH MOTION(PS2,XOBX,...)」
これでインターレース解除をせずにそのまま最速で映像を送ってくるようになります。
他は任意。

これでOBS側に最速でキャプチャ映像が送られてくるようになります。

インターレースを解除したいとか30fps配信で点滅を綺麗に表示したい場合は、OBSのソースの「インターレース解除」を「Blend」等にすれば、良いかと思います。
(その場合、インターレース解除で1フレーム遅れます)

面倒くさければインターレース解除なしで配信FPSを48にして、点滅がある程度見えればいいやと妥協するのもありかもしれません。

3.OBSの映像キャプチャデバイスで音が出ない場合の設定


映像キャプチャデバイスの音声は初期状態ではOFFになっています。
(ただし、配信や録画には出力されており、モニター側がOFFになっている状態です。)
ミキサーの歯車アイコンをクリックして「オーディオの詳細プロパティ」



「オーディオの詳細プロパティ」
が開いたら、映像キャプチャデバイスの「音声モニタリング」が
「モニターオフ」(=出力のみ)になっているかと思いますので、
「モニターと出力」に変更すると、PCの音声出力からもゲーム音がするようになります。


あとは、ミキサーの映像キャプチャデバイスのボリュームを操作すると、
ゲーム音の音量を変更できます。

4.60fpsで点滅するものを綺麗に表示する

映像キャプチャデバイスを右クリック→「インタレースの解除」→「Blend」を選ぶと点滅表現が半透明で表示されるようになります。

※注意:デインタレース(インターレース)はSD画像(S端子等)のみで使用します。HD映像を取り込んだ場合はデインタレースをOFFにしてください。

(HD映像などの、S端子・ビデオ端子以外の映像をインターレースの解除した場合、縦の解像度が半分になります。インターレース表示映像のみの場合に使用してください。)

blendだとこんなかんじの表示。


■アマレコTVで点滅を綺麗に配信する

アマレコTVで出来ないか調べてみましたが、綺麗には表示できない。という結論です。

マシな順で
1.「HWデインターレース」(アマレコTV3まで。4では消えました)
2.「ロールプレイングゲーム
それ以外はゴミ。

■ アマレコTV:インターレース解除「HWデインターレース


■ アマレコTV:インターレース解除「ロールプレイングゲーム


いずれにしても点滅が全く見えなくなったり不透明になったり、色が化けたり不安定です。
綺麗に見えることもありますが、ずっと綺麗なまま安定することはあまりありません。
あくまでも比較的マシな順番です。

60fpsで表示しようが30fpsで表示しようが変わりません。

これは採用しているインターレース解除処理の方式による仕様だとは思いますが、
点滅があるのがレトロゲームの特徴なので、それに対応してないってのは残念ですね。

インターレースを解除しなければある程度綺麗に表示されますが、縞々が残ります。

(特に「レトロゲーム」設定には期待したのにがっかりです。)

アマレコTVを使用する理由が「アマレコTVミキサー」の使いやすさである場合、
音声だけアマレコTVを使うなどすると良いかもしれません。

レトロゲーム配信や動画向けとしては、正直言って問題外かなと思いました。

■ 参考:OBSインターレース解除「Blend」